CONCEPT

「持続可能な都会派里山暮らしが集まるまち」

八尾廃校SATODUKURI BASEは、里山の自然が残る大阪府八尾市高安地域にある使われなくなった校舎を活用した里山の資源が体感できる拠点です。

旧北高安小学校、旧高安中学校の校舎は2016年に高安小中学校に統廃合されてから、校舎の一部は八尾市教育センターとして活用され、他の教室や校庭は地域の方々が中心となり、少しずつ活用されてきました。

現在では、

・身近な生き物を観察できる「きんたい廃校博物館」

・高安山の間伐材などの加工が体験できる「木育教室」

・八尾市の地場産業であった河内木綿の加工が体験できる「河内木綿手織場もめんカフェ」

・地元の野菜やグルメ、手作り雑貨などが集まったマルシェ

などが開催されています。

そんな場所を、高安地域に残る豊かな里山の自然を体感できる場所としてさらに活用を拡げていこうという想いから、2020年「八尾廃校SATODUKURI BASE」と名付け、このプロジェクトがスタートしました。

高安地域は、里山である高安山の麓に位置し、今でも古民家や農地が多く残っています。絶滅危惧種である淡水魚「ニッポンバラタナゴ(通称:きんたい)」も生息する豊かな里山です。

1998年、この淡水魚を保全するために地域の方々と「ニッポンバラタナゴ高安研究会」を発足させました。それから、このニッポンバラタナゴ高安研究会が中心となり、きんたいの生息するため池の保全だけではなく、水源である高安山の森林整備、ため池に農薬が流れこまないように無農薬でも育てやすい地域の地場産業であった河内木綿の栽培、ため池の水で育てられたお米「きんたい米」の生産など、多様な活動を行ってきました。

そういった活動から、さらに発展し、2019年には環境省が提唱する「地域循環共生圏」の構築に向けた活動がスタートしました。「地域循環共生圏」とは、農山漁村などは、地域の自然の資源を活用し、都市部は人的資源、技術的な資源を活用することで、互いに補完しながら、それぞれの地域が持続可能な社会として自立することを目指した考え方です。

持続可能な社会創りが提唱される今、高安地域は、そのモデルとなる可能性を秘めています。里山が持つ資源、都市部の近郊という立地を活かして、持続可能な社会へ向けて、新たな歩みを始めました。

その重要な拠点がこの八尾廃校SATODUKURI BASEです。