Ｑ高安地域に住んでいるきっかけは？

高安地域は奥さんの実家があるんです。摂津出身ですが、結婚して実家の近くに住むことになり、高安に来ました。

Ｑなぜ空き家に？

この家は、もともと奥さんのおじい様の家なんですよ。おじい様が亡くなられてから、家をどうしようかとなった時、奥さんのお母様が「残したい！」という意見で。ただ、空き家を残すにも、住まなければ傷むし、管理は難しいし…。そこで、当時河内山本でマンションに住んでいた私たち夫婦が移住することになりました。
もちろん家賃はゼロです（笑）

Ｑご自身でDIYをされたのですか？

はい、ほとんど自分でDIYしましたね。屋根だけ近所の大工さんに直してもらいました。期間は1年半ぐらいだったかな。初めはボロボロのお化け屋敷みたいだったんですよ。（笑）
夏から二か月半くらいで解体して、本やYouTubeを活用しながら見よう見まねでやりました。ただ、DIYをやっているうちに、戦前時代の家に今の技術は通用しないことに気づいたんです。土壁とかね。奥さんも健康志向なので、化学物質は使いたくなくて。だから、そこからは昔のやり方で、素材も昔のものでやっていこうと思ったんです。限られた材料と知識でどうやってやろうかと。自分で判断して探っていくことが大切だと思います。

Ｑ昔の家ならではの不便さはありますか？

軽微な修繕は必要です。雨もりとかしても、つたってくるからどこが原点か分からないですし。
でも「まぁ、いっか！」という気持ちでいます（笑）

Ｑ家の中で何か工夫はありますか？

おふろは薪でたいています。
とてもあったかいですね。残った消し炭は、冬は中に入れてこたつに利用したりします。トイレはバイオトイレを設置しました。バイオトイレは、微生物が分解して排水へ流してくれます。海外では割と進んでいるんですよ！

Ｑお気に入りの場所は？

自分の畑です。根菜や葉物を育てています。
今は、じゃがいも、白菜、ネギ、小松菜とかです。居心地がいいので、お気に入りです。

Ｑ地域との関わりを教えて下さい

私たち夫婦は、エリアの中でとても若い世代なので、ちょっとした御用聞きとしてお手伝いを頼まれることが多いです。近辺は高齢化が進んでいるので、娘さんや息子さんがいらっしゃらなくても、何かあった時に声をかけられる存在だと思います。

Ｑ今の町田さんの日常は？

朝5時に起きて、6時に畑に行きます。できた野菜を収穫したりして、10時くらいに畑でとれたものを使ったご飯を食べます。自分で作った野菜は農薬を全く使わないので、なによりも安全ですよね。それからは細々とした家事や、バイトで行っている植木切りをして、夕方ごろに畑に行きます。高安に移住する前はサラリーマンをしていましたが、東日本大震災をきっかけに不安が募って、自分が何をしたいのか考え直しました。不安を感じずに暮らしたかったので、自給自足の生活を選びました。アルバイトは月に15日くらいで、余ったお金を趣味に使えるのがいいですね。

Ｑ高安地域の魅力は？

中途半端さだと思います。ちょっと出たら都会なので、田舎じゃないけど、田舎暮らしができる。
都会暮らしも、ライフスタイルも、おいしいところどりができるのが魅力です。

インタビューを終えて…

高安地域に移住されてきたということで、空き家の活用や日々の暮らしなど、移住に関する様々なことをお聞きできました。実はインタビューも町田さん宅でさせていただいたのですが、昔ながらのおうちの良さはしっかりと残しつつ、モダンな雰囲気もあり、とても素敵なお宅でした！
畑でとれた野菜だけでなく、お庭の梅や柑橘をつけたお酒なども保存されていて、とても丁寧に暮らしをされているのだと感じました。

さて、次回は、アパレル社員から転身！高安で土からこだわり、自然にやさしい栽培方法を実践されている女性農家さんへお話を伺います♪
なぜ農家へ転身したのか、やさしい野菜の魅力などなど。
お楽しみに♪

vol. 2【町田さんご夫婦】