Ｑお二人共、高安にお住まいではないんですね。高安で畑をするきっかけというのはあったんですか？

藤原さん(以下:藤)

もともと西山本町の福祉農園を借りていたんです。事務員の仕事をしながら畑をしていたのですが、そこで近畿大学の先生と出会いご縁あって玉祖神社の下の畑を借りることになったのがはじまりです。

Ｑお二人が一緒にはたけをするようになったきっかけというのは？

藤

玉祖神社の下で畑をしている頃に出会いました。当時、水を汲むのが大変で困っていて、「何してるんや」と声をかけてもらったのが最初ですね。

林さん(以下:林)

散歩をしていたときに見かけて。チョロチョロ出ている水をじーっと溜めていて、何してるんかなと思ったんですよ。ちょうど畑の横にため池があって、水撒きをしやすくなるようにしてあげました。それから、水仕事を手伝うようになりいつの間にか(笑)

藤

そんなときに、地主さんに「草を生やさないようにしてくれたら畑してもいいよ」と言ってもらい、ここの土地をやることになりました。３反、100坪。かれこれ10年近いですね。

Ｑ１００坪！こんなに広い土地をすごいですね。

藤

今ではボランティアの方々にもお手伝いしてもらいながら、やっています。知人の紹介で来てくれた方が、動画を撮ってYou Tubeに上げてくださって。そこをきっかけにまたボランティアの方が増えました。

ＱＱ大変なことも多いと思いますが、農業をしてて楽しいことって何でしょう？

林

太陽の光を毎日浴びて元気だなぁと感じることやね。毎日生かされてるなぁとね。野菜作るのって本当に偉い仕事やと思うんです。健康におれるならそんでいいわと思います。

藤

地域の方もそうですし、お友達や息子や孫や親戚もたくさん来てくれるんです。畑仕事をしながら、休憩のときにはコーヒーを飲んだり、時にはバーベキューをしたり。楽しいです。

Ｑこの地域でやってて良かったと思うことはありますか？

藤

こうして土地を提供してくれる人がいることですね。いなかったらやりようがない。それに、地元の方が仕事帰りに寄ってくれたり、コーヒーを一緒に飲みながら野菜の作り方を教えてくれたりするんですよ。温かい人が多いです。

Ｑ今後は？

藤・林

作ったお野菜を、八尾市の店先などで売ってもらいたいなと思っています。今は、毎週日曜日の信貴山口駅と、心合寺山古墳前の無人販売所で買っていただけます。

Ｑこれから、新しく畑をしたい方やこちらに住みたい方々が現れたときには、畑のことを教えていただけますか？

藤・林

もちろんですよ！いつでも来てください。私達も受け入れてもらった側なので、お役に立てたらと思います。

インタビューを終えて…

高安で畑をしているお二人からリアルな様子を教えていただけました。「百姓をやっていてこんなに人が出入りするところは珍しい。」とお二人が仰るように、とても温かい地域なのだなと感じました。まさに、畑コミュニティですね。そんなコミュニティに触れながら、畑体験なども広がってほしいです。

2022.11

vol. 8 天空の菜園